【blender 2.8】グループとインスタンス

2020.04.05

blenderで良く使う機能の一つで「複製」があると思います。
「複製」と「リンク複製」以外にも、オブジェクトをまとめて複製するための「グループ機能」や「インスタンスの生成」があります。
とても便利な機能なのですが、blender2.8機能から「グループ機能」が廃止になりました。本記事では、グループの代わりにどの機能を使っていけば良いかも含めてまとめていきたいと思います。
「オブジェクトを複製」と「リンク複製」については別途記事でまとめさせて頂いていますので、そちらをご参照ください。
→【blender 2.8】オブジェクトを複製とリンク複製

2.8からグループ機能が廃止され、コレクション（Collection）で代用

2.7まであったグループ機能が廃止になり、2.8からはレイヤーの代用機能でもある「コレクション（Collection）」がグループの役割も担ってくれます。

アウトライナーでグループ用のコレクションを作成し、グループにしたいオブジェクトを選択してドラッグして移動することで可能です。
もしくは「オブジェクト（Object）」→「コレクション（Collection）」→「コレクションに移動（Move to Collection）」で行うことができます。

ショートカットは「M」キーです。

グループはすべて独立しているので移動は各オブジェクトで

コレクションでのグループ管理は、ペアレントの様にひとつのオブジェクトを選択してまとめて関連のオブジェクトがついてきてくれるというような機能ではありません。
コレクションは各オブジェクトが独立した状態になっていますので、グループのオブジェクトをまとめて移動や回転、拡大縮小したいときは、下記のいずれかの操作でオブジェクトを個々に選択しなくてはなりません。

それぞれひとつづつ選択
グループに属しているオブジェクト一つを選択して、メニュー「選択（Select）」→「グループ選択（Select Grouped）」→「コレクション（Collection）」
アウトライナーのコレクション名を右クリックし「オブジェクトを選択（Select Objects）」

インスタンス（Instance）を作成

上述の内容だけだと、グループ機能的にコレクション使うのって何もメリットがない雰囲気がありますよね。でもあるんです。グループの便利機能が
あるんです！

それは「インスタンス」を生成できることです。
インスタンスはグループに属しているオブジェクトをひとつの塊として、本体の見た目を反映したクローンのようなものです。

アウトライナーのコレクション名を右クリックし「シーンにインスタンス作成（Instance To Scene）」を選択。

もしくは「Shift + A」でオブジェクトの追加メニューを表示して「コレクションインスタンス（Collection Instans）」から作成したいコレクションを選択すればインスタンスが作成されます。

メッシュの編集は本体で行う

エディットモードで行うような編集やモディファイアやマテリアルの調整はすべて本体のものを操作します。そうすることでインスタンスの形状も自動で反映されます。

インスタンス個別に設定出来ること

インスタンスは、オブジェクトモードで変更可能な「位置」「拡大縮小」「回転」などの調整だけが可能となります。

インスタンスの位置は本体を起点

インスタンスの位置は本体が起点になっています。
インスタンを作成すると、本体の原点に作成され、原点部分にエンプティの十字が表示されます。トランスフォームに出てくる座標軸は本体の原点からの距離となっているので本体が「X=０，Y=０，Z=０」の以外の位置にいても、インスタンスは作成時に「X=０，Y=０，Z=０」の位置に作成されます。
本体起点なので、本体を移動するとインスタンスも一緒に移動されます。